Garmin watchの「VO2MAX」の解釈の仕方を考えました

散見するVO2MAXの解釈をすっきりさせたい思い

VO2MAX(最大酸素摂取量)とは、1分間に体重1kgあたりに最大何mLの酸素を取り込めるかを示し、最大努力での有酸素運動能力の限界値のことです。
一般的に、VO2MAXは、成人したらほとんど変化しないと言われています。

そして加齢すれば基本的には低下傾向で、トレーニングによってその低下の度合いを小さくできるとも言われいてます。

http://www.overlander.co.jp/jitetore/jitetorehint20111028.html

自転車のPhilosophy P.32参考

これらの論は、わたしも妥当だと考えており、そうだとするとGarminウォッチ(わたしの場合はForathlete 735xtj)で計測されるVO2MAXは、走ったりBikeに乗ったりするたびになぜ変化するのかが疑問でした。

なぜなら、その人のVO2MAXは、その人の最大酸素摂取量という「器」を示すはずであり、「器」というのは、そう簡単に大きさが変わるものではないからです。

その疑問が、自分なりの解釈によりクリアになったので、ここにまとめてみることにしました。

*以下の話の大前提は、成長期が終了した「大人」が対象です。成長途中である中学生や高校生は含まれていません。

わたしのVO2MAXという言葉の解釈とは

結論からいうと、Garminが毎回計測してくれるVO2Maxという数値は、その測定している人の真のVO2MAXではなく、「あなたのVO2MAXは、今回の走行データから〇〇ml/kg/min相当量となります」という「VO2MAX相当値」ということです。

トレーニングに励んで、このGarmin VO2MAXを上げることとは、言い換えると

◆VO2MAXe(e:相当量equivalent)を真のVO2MAX(以後これをVO2MAX4rと書きます。rはrealの頭文字)に引き上げること
◆またはVO2MAX%=VO2MAXe / VO2MAXrをできるだけ100%に近づけること

なのです。

もう一度、伝えておくと、VO2MAX=VO2MAXrとは、有酸素運動能力の限界値で、これから先どんなに努力しても、超えることのできない限界値のことです。
心拍数で言えば、最大心拍数にあたります。

年齢と共に下がってくる点、運動していないと低下してしまう可能性がある点、実測にて頭打ち点を得るのが難しい点でも類似しています。
一般的にも、(220-年齢)が最大心拍数の推算値として扱われており、正しいかどうかはさておき、加齢により低下することが加味されています。

説明を追加します。

VO2MAX%の考え方は、正しくは、(VO2MAXe – VO2MAXm) / (VO2MAXr – VO2MAXm)です。
VO2MAXmの定義は、練習をどんなにしなくても、これ以上は低下しようがない最低のVO2MAXの値です。

例えば、VO2MAXrが60、VO2MAXmが30、現在のVO2MAXeが45だったとすると、この人のVO2MAX%は
(45-30)/(60-30)x100=50%となります。

有酸素運動能力の限界値をあと50%分目覚めさせる余地があります、と解釈できます。

<補足>
MAXではないのに、MAXと言葉についてしまっているもんだから、ややこしいことになるわけです。

Garmin社にひとこと言いたい

Garminの測定するたびに変化するVO2MAXは「VO2e」って表記していただきたいです。
次回のアップデートで変更とならないか期待したいです。

以後、便宜上、わたしが定義した言葉を使っていきます。

VO2MAXrはどうやって入手すればよいか。

たくさんありますが、この表を利用することがわたしのBest Choiceです。

ダニエルさんが1998年にまとめた1km走タイムとVO2MAXの相関

VO2MAXr min Sec.
30 5 40
31 5 30
32 5 21
33 5 13
34 5 5
35 4 57
36 4 49
37 4 43
38 4 36
39 4 29
40 4 23
41 4 18
42 4 13
43 4 7
44 4 2
45 3 57
46 3 53
47 3 48
48 3 44
49 3 40
50 3 36
51 3 32
52 3 29
53 3 25
54 3 21
55 3 18
56 3 15
57 3 12
58 3 9
59 3 6
60 3 3
61 3 1
62 2 58
63 2 56
64 2 53
65 2 51
66 2 49
67 2 47
68 2 44
69 2 42
70 2 40
71 2 38
72 2 36
73 2 35
74 2 33
75 2 31
76 2 29
77 2 27
78 2 26
79 2 25
80 2 23
81 2 21
82 2 20
83 2 19
83 2 17
84 2 16

この後、彼のさらなる研究の結果、このような計算サイトもございます。
https://www.brianmac.co.uk/vo2race.htm

上記最新のツールを使うと、同じ速さでも見積もられるVO2MAXが変わります。
ざっと調べたところ、VO2MAXrの低いところでその誤差が大きく、大きくなるにつれてその誤差は小さくなります。
この検証を今度行い、投稿する予定です。

東京体育館のような施設で測定してもらう

https://www.tef.or.jp/tmg/consul_top.jsp

12間全力で走ったその距離から計算する方法(クーパーテスト)

最大酸素摂取量 = ([12分間で走行した距離(m)] – 504.9)÷44.73

5分間全力で走ったその距離から算出する方法

後半3つは、苦しい時間が長いです。
1の方法は苦しい時間が一番短いので、挑戦しやすく、それなりに正しい値が出るのではと思っています。
体の負担を少ないと思います。

VO2MAXの決定

まず、1km を全力走してみてください。
そのタイムと上に示したVO2MAXrを確認します。

その数値がひとまずあなたのVO2MAXr(真のVO2MAX)となります。
これもまだ最大酸素摂取能力が完全に開花しておらず、もう少しあなたのVO2MAXrは上にあるかもしれません。

では次に、1kmを全力で走り、心拍も最大に達した今回の状態から、体の余裕度、例えば心肺系や筋肉です。
これ以上どんなに練習を積んだとしても、これらがもう自分の限界でこれ以上タイムが変わらないだろうというタイムを同テーブルから選んでください。

自分で短縮できそうな時間を数秒短縮してもOKです。
自分がこの先超努力したら到達するであろうタイムを選択してくれてもOKです。

ほとんど同じですか?それとも変わりましたか?
この方法はやや乱暴ですが、これこそが、その人のその年齢における真のVO2MAX値です。

2つめはいい加減そうですが、こんなもんです。

最大心拍数の決定の仕方も、同じようなものですからね。

わたしの場合、Garminウォッチの1km最速が3:38となっていましたが、これは3km走のラスト1kmだったと思います。
てすので、1km本気で走ったら、おそらく3:15-3:20まではでると思います。

しかし、これ以上速く走れるとも思いません。
1kmタイムが速くなる気がしないポイントです。
限界値です。

となると、
わたしのランでのVO2MAXrは56
ってことになります。

この一年は、トレーニングしようとしなかろうと、わたしの最大酸素摂取量の器は、つまりVO2MAXrは56です。
そして、どんなにトレーニングをさぼっても、1km5分では走れるでしょうから、わたしのVO2MAXmは35です。

直近1年ですと、2017/6 or 7あたりで53です。
VO2MAX%が86%だったということです。

Garminの測定するVO2MAXeを確認してみる

GarminのVO2MAX値は以下のように求められているのではないかと思います。

1. 安定した走行ペース(マニュアルには20-30分走るようにと記載あり)
2. 走行中の平均HR%

1に関して、走り始めてすぐはGPSが安定しないため、計測されるペースが安定しません。
20-30分と少し長い時間が指定されていますが、GPSが正しく機能しペースが安定すれば、1km程度の距離もしくは5分くらいの時間でよいはずです。
もしVO2MAXeが記録されていない場合には、時間が短かったということになります。

2. 走り始めてすぐは、徐々に心拍数が上がっていきます。最終的には、平均HR%が使われるので、安定したペースで安定した心拍数になるのを待つ必要があります。

心拍が安定してから、Garmin ウォッチの計測を開始でもよいと思います。

平均HR%とは、走行時の平均心拍数の最大心拍数に対する割合です。

1で得たVO2を2のパーセンテージで割り返して、VO2MAXe推算されます。
これがGarminのVO2MAX(VO2MAXe)の算出方法です。

このような方法で算出するので、どんなにゆっくり走っても、VO2のMaxが算出されるわけです。
毎回全力で走らなくても、「VO2MAXe」が出るのはそういう理由です。

たとえば、わたしが1kmを5分で走ったとします。(VO2MAX=35相当)

HR%50%でVO2MAXe=70(平均心拍数120bpm)
HR%60%でVO2MAXe=58(平均心拍数132bpm)
HR%70%でVO2MAXe=50(平均心拍数144bpm)
HR%80%でVO2MAXe=44(平均心拍数156bpm)
HR%90%でVO2MAXe=38(平均心拍数168bpm)

こんなかんじだろうと思います。逆に1km5分132bpmで走れれば、VO2MAXeが100%開花したともいえます。

ただし、心拍数は体調にも左右されることを付しておきます。

このGarmin WatchのVO2MAXeのよいところ

ゆーっくり1kmをあるペースで走っていても、平均HR%が下がっていれば、今までよりも高いVO2MAXeが算出されます。
これを、VO2MAXrが向上したと解釈するのではなく、VO2MAXrに近づいたとみるのです。

そして、このVO2MAXeが向上してくれば、実際に有酸素運動能力のパフォーマンスは上がっていると見てよいです。

前述しましたように、この数値をVO2MAX%に変換することで、有酸素運動能力の開花具合を把握することができます。

実際には、ゆーっくり走っているだけだと、VO2MAXeはなかなか上がらないと思います。
スイムやバイクのトレーニングでインターバルや、最大負荷走を繰り返すことにより、その効果がランにも波及します。

反対にトレーニングをサボると、VO2MAXrは変わらないはずですが、GarminがVO2MAXrを小さく出してきます。

これは、実際の有酸素運動能力が低下していると理解してよいです。

VO2MAXr・VO2MAXeとLT(乳酸閾値)との相関について

VO2MAXというのは、それでも単なるポテンシャルのことなので、長い距離を実際に速いスピードで走りぬくためには、また別の概念のLTペースやFTPを向上させないといけません。

ただし、LTペースやFTPの限界値が、このVO2MAXrになります。
これを超えることは絶対にできません。

いかにしてこれらをVO2MAXrに近づけるかが、速く長く動くために重要なことです。

LT やFTPがVO2MAXrに近づくと、ほんの数%向上させるにも、相当な努力量が必要になります。
収穫逓減の法則といいます。

ですから、VO2MAXでできるだけ引き上げておいた方がよいということになります。

VO2MAXrとLTとの差は、ランニングエコノミーやサイクリングエコノミーに相当します。
本来の能力はもっと上にあるはずなのに、なんらかの原因でそれが下がっていると考えることができるからです。

この辺はまた別の書くことにします。

ではでは。

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